体験に何一つ無駄なものはない

83歳になった今の私には当然ながら、様々な体験がある。

ものごころついてから70数年。

人には恥ずかしくってとても語れないことも含め、無数の体験をしてきた。

この歳になって、つくづく思うのはタイトルに書いた言葉である。

この言葉は私が考えたものではなく街を歩いていて、お寺の掲示板にかかれていた。

短いフレーズだが、【まさにその通り!】と思える。


体験には嬉しかったことや誇らしいものもあるが、私の場合はどちらかといえば反省や後悔につながる体験の方が多かったように思える。

そう思えるのは、どう考えても当時の自分が未熟で思慮不足が生み出したものだから。

成功体験が必要なことはその通りとして、私のこれまで歩んできた道を振りかえると【失敗体験】にこそ気づきが与えられ、方向転換ができたことに気付かされる。

あの時の失敗は言葉が足りなかったなぁ、とか、あの失敗は机上の空論だったなどなど。

あとになって冷静に振り返ると、その時取るべき正しい行動は別にあったと気づく。


人は万能ではない。時に失敗を犯す。これは避けようがないことと考えると、失敗から与えられる気づきこそが次の少し成長した自分創造につながるように思える。


こう考えると、タイトルの言葉は【深いなぁ~】と思えてくる。